出来上がったばかりのプラチナリングはまるで屋久島のかけらみたいだった。
ありがとう、アトリエの庭先で夏の光を眺めて。
出来上がったばかりのプラチナリングはまるで屋久島のかけらみたいだった。
ありがとう、アトリエの庭先で夏の光を眺めて。
静かな一日の始まり。
木々の隙間から差し込み始めたひかり。
夏のプラチナリング。
お二人の結婚指輪が屋久島と響きあっているようでした。
屋久島の友人にお届けする結婚指輪作りは
お二人が暮らすノースとアトリエのあるサウスを行ったり来たり。
小さな島の中で営むオーダーメイドのいろいろもまた楽しかった。
屋久島はもちろんだけれど、日々の暮らしに出会うささやかな喜びだったり、心の広がりだったり、お二人とは目には見えないところで繋がっているのだと思うのです。
大切な指輪作りをお声がけいただいてありがとうございました!
お二人の結婚指輪はとっても細身のスタイルでお作りしたのですが、
シンプルなラウンドシェイプを柔らかにカーブさせて、
プラチナの表面をつるりと光沢仕上げにすると、
今までにはなかったデザインが出来上がりました。
同じ小さなリングではあるけれど、お二人の“好き”を集めるといつも新しい何かが生まれる不思議。
いまだに驚きと感動でいっぱいになります。
お二人だけの結婚指輪が生まれたのだなと、しみじみ思いながら。
まるで二つの小さな光のようで。島の情景から生まれてきたようで。
繊細ではあるけれど、揺るぎない確かさを感じることができるのはプラチナならではの存在感だなと思います。
内側に彫刻した文字はずっと彼がずっと前から心に決めていた言葉だとか。
何気ない出来事を大切な人と分かち合うことができると日々は喜びに包まれる。
足元に咲いていたツユクサに目をやって、なぜだかふとお二人のことを思い出したのです。
彼の1.8mm幅と彼女の1.5mm幅。
手のひらでぴたりと重ね合わせてみる。
リングの表面が鏡ように島の情景を映している。
硬いプラチナのはずなのに柔らかい。
その柔らかさがとても心地よくて
思わずずっと手にしていたいくなってしまう。
こうして植物と一緒でも素敵ですし、
フォルムを洗練させて、品良く仕上げてありますので、
きっとこれから増えてくるフォーマルなシーンでも活躍してくれると思います。
お二人の暮らしに長く寄り添ってくれますように。
ふと見上げると
太陽は高くのぼり、空には夏の大きな雲が広がりました。
今日が始まり、島の夏はまだ続く気配を漂わせています。
楽しい指輪作りをありがとう、
希望に溢れるお二人とご一緒できて幸せな日々でした。
ご結婚おめでとうございます!
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
屋久島に暮らすお二人に結婚指輪をお届けする日。
アトリエはこんなにも晴れ渡っていたのに!
ノースにやってきたらスコールが凄くてとても綺麗だった。
待ち合わせの場所まで彼が来てくれた頃には雨も緩やかになり、素敵なタイミングで結婚指輪をお渡しすることができた。
そして握手をしてサヨナラをする。
なんとも屋久島らしい時間だったな。
指輪作りはここで終わったけれど、また新しい繋がりが始まった感じ。
これからもよろしく、
ご結婚おめでとうございます!
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
ピンクゴールドは夕暮れ時に淡く染まる雲の色に似ていると思う。
リングの表面をヤスリでガリガリと削り落とすと表面から艶かしい色彩が現れる。
まるで星屑のような輝きが作業台の上に散りばめられる。
作っていても思わずうっとりとしてしまう癒しがピンクゴールドにはある。
大地の響き。
それは島で眺める空と同じところからやってきたものなのかもしれない。
私たちの中にある何か大切な記憶と繋がる場所を探しながら。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547
制作編
早くも晩夏の気配漂う屋久島サウスより。
たしかにパッションフルーが名残惜しくも感じるけれど、
扉の向こうにはまた素晴らしい何かが待っている。
日中もずいぶん過ごしやすくなってきたので嬉しい。
彼女のリングが出来上がる頃には秋の花々が咲いているのかな、と思いを巡らせながら作業机に向かうのも楽しい。
ご結婚10周年にお作りするリングはご家族で過ごしたこれまでとこれからを繋ぐジュエリーになるのかもしれない。
未来の自分に何かを届けたいと願うことはとても素敵なことだと思う。
メンテナンスを丁寧に続けると何十年もお使いいただけるジュエリーなので、
うまく付き合うことができると、それは未来の自分を助けたり幸せを与えてくれることだろう。
目には見えなかもしれない、
けれども、今と未来とを紡ぐ確かな繋がりのようなものを感じながら。
作業台の上で叩いて丸く形作ったリングは炎の中でその両端を繋ぎ合わせた。
炎の中でピンクゴールドが纏った薄い黒ずみを洗い流す。
ブクブクと泡立つ薬液の中でリングが躍る。コトコト。
作業がひと段落したリングを持って庭先に出る、ハイビスカスの木下で眺める。
ピンクゴールドは昼下がりの緑の中で美しく響いていた。
一歩ずつ、一歩ずつ進んでいこう。
明日もきっとよくなる。
オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547