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屋久島-ロサンゼルス、温もり感じる結婚指輪作りの日々 #屋久島でつくる結婚指輪 #k20イエローゴールド

屋久島サウスのアトリエです。

リングのアウトラインを精密ヤスリで整えて、表面を巡る曲線のエッジをシャープに際立たせると、お二人の結婚指輪作りもあといくつかの工程を残すのみとなっていた。

 

 

お二人と一緒に蒔いた種が結実するような晴々しい思いと同時に、

なんだか少し名残惜しいような気持ちもありながら。

k20イエローゴールド、屋久島に咲いた花とお二人の結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

 

屋久島から海を越えてずっとずっと向こうにメッセージや思いを届けたりしていたのだけれど、

ある領域においては距離は本当に関係なくなったのだな、と実感している。

 

確かにテキストや音声、画像ではほとんど距離は気にならなくなっている。

けれども動画やバーチャルでの解像度はリアルには到底及んでいない。

今のこれくらいのバランスがなかなか面白いのかもしれない。

まだ旅行も楽しむことができている。

この夏、島では温度感を持つ交流のようなものも久しぶりに溢れていたように思う。

 

屋久島とロサンゼルスを繋いで、温もりのあるジュエリー作りの日々をご一緒することができて幸せな気持ちでいっぱいだ。

ゆっくりと島リズムの制作にお付き合いいただきましてありがとう!

 

1本のk20イエローゴールドから二つのリングが生まれつつある。

ずっと長くお二人の暮らしに寄り添ってくれますように。

屋久島から海を越えてずっとずっと向こうを想いながら。

 

電気炉の温度を高過ぎることなく、低くならない程度に保つ。そしてそこにリングを入れて蓋をぴたりと閉めた。

1時間を待ってリングを取り出す、そしてコップに注いだ水の中に入れてジュワッと冷やす。

リングに“焼き”を入れて硬く仕上げる一連の作業は、いよいよ最後の磨き仕上げを迎える前の儀式のようにもなっている。

 

指輪作りの間には二日ほど種子島にも行っていた。

 

屋久島では屋久島でできることがあって、種子島には種子島でしかできないことがある。

そのような多様性の中で、暮らす場所や訪れる場所を選びながら、私たちは緩やかに繋がっている。

 

夜明けの海で眺めた空の色はイエローゴールドの輝きのようだったなあ。

 

リングの造形作業がひと段落して、ここで初めて2本のリングをぴたりと重ね合わせてみた。

リングの表面を巡るラインが螺旋を描きながら繋がっているようにも見えて、なんだか胸のずっと奥の方にグッときた。

 

優しい指輪だ。

一つの何かが手の中に生まれる瞬間を前にできるのは、作家ならではの喜びだと思う。

 

この喜びを海の向こうにお届けする前に、リングの内側に刻印を施すことになっている。

出来上がりのご紹介はその後で、

喜びのバトンタッチはもう少し先のお話に。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

k20イエローゴールド、屋久島に咲いた花とお二人の結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

県道沿いに広がるコスモス畑。

ピンクにマゼンタ、今年は赤系が少し多めである。

 

コスモス畑のからは南側に海が広がり、北側には山々が見える。

爽やかな秋晴れの朝だ、今日も屋久島にありがとう。

 

 

お二人とは百合の花咲く頃、3か月前の屋久島でお会いした。

それから結婚指輪作りが始まるまでにハイビスカスが満開になり、プルメリアも咲いた。

k20の煌めきと、サキシマフヨウと月 #屋久島でつくる結婚指輪

 

他のどれとも違っていて、奇跡のように美しく感じられて、

ジュエリーもまた花のようだなと思う。

 

ちょうど今はアトリエの庭先で山茶花の蕾が大きくなってきているのだけれど、

作業が始まる前にk20イエローゴールドのリングを緑の中で眺めていた。

 

造形作業もいよいよ後半に差し掛かったのリングも開花を控える蕾ようでもある。

島のリズムと共に、今日も少しずつ歩んでいる。

 

お二人のリングはぴたりと同じデザインでお作りすることになっているので、

始まりからずっと同じ工程を辿ってきた。

 

鉄鋼ヤスリで思いきよく表面を削り落としてからは、表面のざわつきを洗い流すように荒いサンドペーパーで表面をざっと磨いた。

 

うん、なかなか良い感じだ。

思い切りも良いし、行き過ぎてもいない。

一度進むと戻ることのできない金属での造形作業だ。

ここからは慎重に細部にタッチを積み重ねていかなくてはならない。

 

見た目にはいつもと変わらないように気をつけているけれど、

k20ゴールドを強く安心してお使いいただけるように、

ほんの少しだけ全体にボリュームを持たせつつ、

金属に圧をかけて、最後には温度の調整も加えて“焼き”を入れて、

硬く強く仕上げていく。

というイメージです。

 

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k20の煌めきと、サキシマフヨウと月 #屋久島でつくる結婚指輪

色鮮やかで、透明で、眩しくて、暖かで冷たい、

k20ゴールドは秋そのものに似ているような気がする。

造形のひと段落したリングを夕暮れ時の光の中で眺めて。

リングの中に波のリズムが浮かび上がった。

波も、月も、花も、そしてわたしたちもまた同じ巡りの中に在る。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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制作編

柔らかに、潔く、k20ゴールドでつくる結婚指輪の美しさとは #屋久島でつくる結婚指輪

柔らかに、潔く、k20ゴールドでつくる結婚指輪の美しさとは #屋久島でつくる結婚指輪

屋久島サウスのアトリエです。

 

端正に整えたk20イエローゴールドのリングを作業台の上に何気なく眺めていたら、その中から柔らかな曲線の印象が浮かび上がってきた。

はるか遠くから打ち寄せる波のようにおおらかなカーブがリングをぐるりと囲んでいる。

今の角張った姿にはまだその柔らかさは見えない。

 

 

お二人の結婚指輪を作り始めてからは、島で眺める秋色が日に日に色濃くなってきている。

コスモスも咲いたので、リングが出来上がる頃にはいよいよ山茶花も開花を迎えているだろうか。

手を動かす喜び、k20ゴールドの呼吸、秋の夕日に感動! #屋久島でつくる結婚指輪

 

作業台には片方のリングと鉄鋼ヤスリを2本、目の荒いものと細かいものを用意した。

いよいよアウトラインの造形作業を始めることになり、その前に窓を開いて遠くの山々を眺めてみたら心がすっと平らになっていくのがわかった。

さて、ここからは手を止めずに一気に進めたい。

 

多分1時間半ほど経っていただろうか。

夢中になってk20ゴールドのリングにタッチを重ね続けていた。

 

角張り分厚かったリングの表面は大胆に削り落とした。

まだまだ荒削りではあるけれど、丸く柔らかなフォルムが現れつつある。

 

手の中で育む感覚的な作業ではあるけれど、

側面に与える平面だったり、リング表面を走るラインには均一性を与えておきたいところだ。

 

ジュエリーには“使う”ところから生まれる美しさのようなものがある。

 

丸いいけれど、その中に潔いエッジを感じられるような。

柔らかさとシャープネスの出合う場所を探し求めながら。

 

島は寒くなるのが遅くて暑くなるのが早い。

アトリエの庭先にもようやく金木犀の香りが漂い始めて、むっちゃ嬉しい!

 

ノマドカフェさんで毎年恒例のりんごのケーキを焼き始めたとの噂を聞いて、早速お店に行っていただきました。

毎年これを食べると、ああ、今年もあと少しなのだなあと思います。

甘酸っぱくてしっとりな美味しさもこんなフィーリングにピッタリなのかも。

この一年あったいろいろを、そろそろ思い返してみたりしなくっちゃ、と熱いカフェオレを飲みながら考えるのでした。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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