天気雨の日は嬉しくて、ついつい庭先に出て遊んでしまう。
しずくのキラキラに出会えたり、時には虹にも出会えたりするんです。
今日からちょうど新しく指輪作りが始まるところだったので、
その素材となるシルバーとk18イエローゴールドを持ち出してみると、
シルバーとゴールドの細い線材にもしずくが宿った。
そうこうするうちに、チョウチョもやってきた。
ひんやり冷たくて、でも太陽いっぱいで眩しくて、
なんだか清々しい時間だった。
5月にしずくギャラリーに来てくれたお二人の結婚指輪作りの始まりに、ぴったりの時間だなと思った。
大きな登山リュックを持って、とっても爽やかだったお二人!
東京から初夏の屋久島へ。しずくギャラリーで結婚指輪の相談会でした。
春、東京から屋久島に来てくれたお二人に届ける結婚指輪作り。
最初の第一歩。
彼のリングとなる素材はシルバーであります。
まずは、
しっかりとボリュームのある金属に火を当てて、焼き鈍していった。
こうするとリングへの造形加工がしやすくなる。
素材選びも、デザイン作りも、
ギャラリーで、そしてサンプルリングの制作を通して、
お二人とじっくりと高めてきたイメージがいよいよ形なるときがやってきて、
まだ始まったばかりなのに、もう山頂近しのワクワクした気分だった。
こちら、歯車がたくさんついた鉄の道具は金属の厚みを変えたり、長く伸ばしたりするローラーでありまして。
パスタを伸ばすマシーンのように、金属素材を左端から入れて、ぐるぐるとハンドルを回しながらローラーを通してゆくんです。
ローラーを通して、ハンドルで微妙な数値を調整して、
シルバーを彼のリングのボリュームに合わせていき、
2.6mm×1.8mm×75mm寸法のシルバー線が出来上がった。
(ここから加工を加えて最終的にはリング幅2.5mmと厚み1.7mmのボリューム感になるんです)
なるほど、案外、ジュエリー作りって数字扱うのですね。
という印象あるかも。
そうなんです、
指輪は特に、ずっと身につけるものだから、
どちらかというと人間工学的な要素があって、
そのファッション性とともに、フィット感や付け心地がとても重要になってくるのです。
2.6mm×1.8mm×75mm
並べてしまうと、単なる数字ではあるけれど、
ここにはお二人と一緒に作った結婚指輪のイメージがぎゅーっといっぱい詰まってる。
数字いっぱいの作業でお腹が空いてきました。
暑い暑いお昼は
さっぱりしたものを、いっぱい食べたくなる気分です。
豆腐を半丁、そしてトマト、水にさらした紫玉ねぎをたっぷり!
味付けに醤油、米ぬかオイル、胡椒少々。
シンプルな組み合わせだけど、これがかなりのマリアージュ具合で、
最近はずっとこの冷奴にハマってます。
あまりの美味しさに、毎回豆腐の量が増えていっているような。。笑
さて、アトリエに戻り、
リングの造形作業をさらに進めることに。
2.6mm×1.8mm×75mmとお目当のサイズになったシルバーを鉄の芯がねに当てて、くるりと巻いて、
火を当ててその両端を溶接して、
いよいよリング状となりました。
目指すサイズは22号。
大き目サイズのリングを前にして、
またお二人とお会いした時のあれこれを思い出していた。
屋久島でつくる結婚指輪