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シンプルに、いつも自然を感じること。作家がつくるシルバー×シャンパンゴールド 結婚指輪。

夜遅くに台風が最接近する屋久島。

朝からしとしと雨降りだったので、今日は一日アトリエで作業をしようと決めた。

鉄鋼ヤスリ片手にリングの形を整えているところ。

彼のリングはシルバーで作っています。

 

シンプルなリングに自然を感じるスタイルを。

そして、わたしのつくる作家性を高めたデザインで。

というのが3人がしずくギャラリーで出会って、

緒に抱いた結婚指輪のイメージでした。

まずはそのベースとなる均一なスクエアシェイプ に。

ボリューム具合、アウトライン。

イメージ通りのスタイルが出来上がった。

 

ホッと一息ついたら急にお腹がすいてきたので、急ぎ足でキッチンに向かった。

遅めの朝ごはん、早めの昼ごはんを食べることにしよう!

ほうれん草とバナナのスムージー

粉ふきいも

コーヒー

今日はシンプルなメニューといたしました。

 

そして、また作業机に戻る。

雨が降るとやたらと作業に入り込むことができるのはなぜだろう。

彼女の素材は18kシャンパンゴールド

女性の美しさにフィットするように、

指輪も繊細に、抑揚のあるラインを目指しています。

金槌でコンコンコン。

叩いて、削って、叩いて、曲げて、

手を加えるたびに少しずつ柔らかなフィーリングを帯びてゆく。

手の中でそれを感じることができるのは作家ならではの喜びだと思う。

 

気がつけば、窓の向こうはすっかり暗くなっていた。

少しだけど風も強くなってきたような気がするので、今日はここまでにしよう。

明日もまた、ジュエリーです。

 

 

制作編

天気雨の屋久島サウスにて。春、東京から屋久島に来てくれたお二人に届ける結婚指輪作り、 最初の第一歩。

 

屋久島でつくる結婚指輪

天気雨の屋久島サウスにて。春、東京から屋久島に来てくれたお二人に届ける結婚指輪作り、 最初の第一歩。

天気雨の日は嬉しくて、ついつい庭先に出て遊んでしまう。

しずくのキラキラに出会えたり、時には虹にも出会えたりするんです。

 

今日からちょうど新しく指輪作りが始まるところだったので、

その素材となるシルバーとk18イエローゴールドを持ち出してみると、

シルバーとゴールドの細い線材にもしずくが宿った。

そうこうするうちに、チョウチョもやってきた。

 

ひんやり冷たくて、でも太陽いっぱいで眩しくて、

なんだか清々しい時間だった。

5月にしずくギャラリーに来てくれたお二人の結婚指輪作りの始まりに、ぴったりの時間だなと思った。

大きな登山リュックを持って、とっても爽やかだったお二人!

東京から初夏の屋久島へ。しずくギャラリーで結婚指輪の相談会でした。

春、東京から屋久島に来てくれたお二人に届ける結婚指輪作り。

最初の第一歩。

彼のリングとなる素材はシルバーであります。

 

まずは、

しっかりとボリュームのある金属に火を当てて、焼き鈍していった。

こうするとリングへの造形加工がしやすくなる。

 

素材選びも、デザイン作りも、

ギャラリーで、そしてサンプルリングの制作を通して、

お二人とじっくりと高めてきたイメージがいよいよ形なるときがやってきて、

まだ始まったばかりなのに、もう山頂近しのワクワクした気分だった。

 

こちら、歯車がたくさんついた鉄の道具は金属の厚みを変えたり、長く伸ばしたりするローラーでありまして。

パスタを伸ばすマシーンのように、金属素材を左端から入れて、ぐるぐるとハンドルを回しながらローラーを通してゆくんです。

 

ローラーを通して、ハンドルで微妙な数値を調整して、

シルバーを彼のリングのボリュームに合わせていき、

2.6mm×1.8mm×75mm寸法のシルバー線が出来上がった。

(ここから加工を加えて最終的にはリング幅2.5mmと厚み1.7mmのボリューム感になるんです)

 

なるほど、案外、ジュエリー作りって数字扱うのですね。

という印象あるかも。

そうなんです、

指輪は特に、ずっと身につけるものだから、

どちらかというと人間工学的な要素があって、

そのファッション性とともに、フィット感や付け心地がとても重要になってくるのです。

 

2.6mm×1.8mm×75mm

並べてしまうと、単なる数字ではあるけれど、

ここにはお二人と一緒に作った結婚指輪のイメージがぎゅーっといっぱい詰まってる。

 

数字いっぱいの作業でお腹が空いてきました。

暑い暑いお昼は

さっぱりしたものを、いっぱい食べたくなる気分です。

豆腐を半丁、そしてトマト、水にさらした紫玉ねぎをたっぷり!

味付けに醤油、米ぬかオイル、胡椒少々。

シンプルな組み合わせだけど、これがかなりのマリアージュ具合で、

最近はずっとこの冷奴にハマってます。

あまりの美味しさに、毎回豆腐の量が増えていっているような。。笑

 

さて、アトリエに戻り、

リングの造形作業をさらに進めることに。

 

2.6mm×1.8mm×75mmとお目当のサイズになったシルバーを鉄の芯がねに当てて、くるりと巻いて、

火を当ててその両端を溶接して、

いよいよリング状となりました。

目指すサイズは22号。

大き目サイズのリングを前にして、

またお二人とお会いした時のあれこれを思い出していた。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪