アトリエには実にさまざまな種類の曲線がある。大きいもの、小さいもの、長短、凹凸まで。
作品には柔らかなラインを与えて仕上げることが多いのだけれど、
結婚指輪作りではお二人にピタリとくるだろうなと感じるカーブを、わたしの直感で選んでいる。
もちろんサイズだったりボリューム具合だったり、しっかりと寸法で進めていく作業ではある。
けれども、ひらめきに従うようにタッチを積み重ねる時間はとても長いような気がする。
そういえば、お二人とご一緒したデザイン作りもそうだったよな。
彼も彼女もわたしと同じく、ふわりとした感覚派なのである。
感覚の中で佇んでいると、ときどき深い集中に出会えることがある。
そこは行こうとして行くことのできる場所ではないのだけれど、入りやすくする状況や環境を整えることは結構可能なのではないだろうか、最近はそう考え始めている。
手の中でリングが息吹を帯びてくる心地良さだったり、まるでさっきまで動いていたようなタッチがある。
何か一線を超えた場所で出会うことができる感覚なのだと思う。
今日もしとしと雨の屋久島サウスです。
椿の花から始まって、桜、タンカン、そしてついにミモザもスモモの花も咲いた。
いよいよゴールが近くなってきたのだなと、お二人の結婚指輪作りのいろいろを愛おしく思いながら、2本のプラチナリングを手にしたひととき。
重ね合わせたり、並べたり、くるくるとしてみたり、
いつも新しく感じる表情が楽しい!
あと少しなんだ、でも一歩ずつ進んでいこう。
ここで作業は一旦インターバルをおきますが、
素敵なアクセントが加わってリングが完成となりますので、あと少し、お二人との指輪作りをあたたかく見守っていてください!
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