どうしてこんなにも繊細で精巧なのだろう。ジュエリーみたいなレンゲの花。
二月もいよいよあと三日となりました!
春の訪れ、始まりの喜び、
移りゆく屋久島の季節と共にお二人の結婚指輪を作っています。
お二人はちょうど今年の元旦にアトリエに来てくれたのだけど、
サンプルリングをお試しいただきながら、
「たくさんあって迷ってしまうよね」と言い合いながらも
ゆるやかにカーブするリングのデザインを選んでくれた。
お互いのひらめきに導かれるように流れていった時間がとても印象的だったなあ。
屋久島を旅する空気感の中でお選びいいただけたのもよかったなと思う。
さて、
プラチナリングに施す緩やかなカーブは
リングを型枠に添えてコンコンと叩きながら、その塩梅を整えていくのである。
リングと比べると、周りの道具たちはとても大きい。
ここで精密なヤスリに持ち替えて表面の流れを整えてゆくことにした。
うん、いい具合のカーブかもしれない。
こればかりは全く同じものに仕上げるのは難しいのだけど、
そんな手作業が今となってはとても貴重になっている。
一つだけの造形が生まれる瞬間に立ち会うことができるのは作家ならではの幸せだと思う。
そして、その喜びをお二人と合える事が何よりもよりも嬉しい。
やがてお二人の新しい暮らしが始まって、リングを使ううちに小さな傷もついたりもするだろう。
けれどもそんな時間がお二人のオリジナルを作ってゆく。
結婚指輪は古くなるけれどいつも新しいのだ。
この先にわたしからバトンをタッチしてお二人の時間が育んでゆく、少し先の未来を思うと胸が高鳴ってくる。
それでもまだもう少し。
指輪作りの時間を楽しみたいと思う。
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