お二人が大好きな緑と水の時間。
アトリエの近くの小さな森でプラチナリングを眺めました。
お二人と初めてお会いしたあの日から、春を越えて夏も越えようとしています。
屋久島のアトリエではお茶をしながらお話もできたし、海を越えてサイズの調整も一緒に頑張った、思いがけない出来事もあったりして!
けれどもそのような一つ一つのシーンが今となってはかけがえなく感じられて、お二人とご一緒できた数ヶ月がとても大切な思い出になっています。
島リズムの指輪作りにお付き合いをいただきましてありがとうございました!
「二人で森を歩いて苔を眺めるのが大好きです」
アトリエでお二人が楽しそうに伝えてくれた言葉が今でも鮮やかな記憶となって心に残っています。
屋久島の森とプラチナの煌めき。
共に歩み始めること。
お二人にお届けする結婚指輪の物語を。
沢を見渡せる場所まで歩いていくと驚くほどに澄み切った気配が全身を包んだ。
緑の匂いがする。水面から噴き上げる冷たくて湿り気のある空気だ。
水面までゆっくりと近づいて、プラチナリングを苔むす岩の上にそっと置いて眺めてみる。
お二人の結婚指輪は鏡のように屋久島の森を映し、緑に煌めいている。
同じ2.3mm幅ではあるけれど、彼のリングにはおおらかな安心感があり、彼女のリングには繊細な軽やかさがある。
二つのリング全体を包む柔らかなカーブは体にも優しい。
リングの表面では曲面と曲面が鋭角に重なり合い、そのポイントが集まって波のように緩やかなカーブとなり、ぐるりとリング一周を囲んでいるのが見える。
彼のリングと彼女のリングにはどちらにも、デザインの中に終わりも始まりも見えない。
そこに感じるのは自然に近しいフィーリングだった。
果てしなく永い時間感覚なのだ。
そして二つのリングの内側にはお二人だけの彫刻模様が。
お二人の大切な想いを一つの絵画のように表現した彫刻模様が広がっている。
苔と水の印象、そして大切な言葉。
それらは二つのリングを重ねた時に一つになる。
森の中で眺めるその彫刻模様はまるで絵画のようで思わずうっとりとしてしまう。
お二人と共に描いてきた作品がここでようやく完成したようで胸がいっぱいになった。
お二人と、私と、そして屋久島とが出会った奇跡にありがとう。
かけがえのない時間から生まれた結婚指輪なのだなと思います。
すごく大きなはずなのに不思議と優しく感じた水の音、溢れる光、何千種類もの緑。
この癒しも一緒にお届けできますように。
森を抜けると世界は光に包まれていて眩しかった!一日の始まりです。
ゆっくりと、時には急足になることだってあるだろう、
お二人がこれから共に歩んでゆく道を思い浮かべて幸せな気持ちに包まれています。
ご結婚おめでとう、楽しい指輪作りをありがとうございました!
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