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コスモス→シダの葉 今日も屋久島リズムでお二人の結婚指輪を作っています #屋久島でつくる結婚指輪

海の見える場所で!という憧れが長い間あったのだけど、

いざ島に暮らし始めてみると、窓の向こうに山々を眺める時間がずっと長いような気がする。

屋久島サウスでは半袖のシャツに日光よけの帽子を纏ってちょうどいいくらいの快晴が続いている。

 

 

お二人の結婚指輪作りは、コスモスのリングの造形作業がひと段落したところまでを書きました。

小さな息吹が生まれるとき、ゴールドとプラチナでコスモスの指輪を作っている #屋久島でつくる結婚指輪

 

もちろん、作業はずっと一人でアトリエにこもって一人きりでの作業ではあるけれど、

お二人とゴールを共有しているオーダーメイドなので、その推進力はすごい。

いつもありがとう。

作業はもう少しで折り返し地点に差し掛かるといったところだ。

 

作業の手を進めて、時折窓の向こうに山々を眺める。

今日も屋久島リズムで。

 

葉っぱがプラチナで、茎の部分がイエローゴールド。

彼女のリングとお揃いの素材使いである。

彼のイエローゴールドは一回り太くしつつ、繊細な印象をそのままに仕上げていく。

 

モチーフも大きさも違っているお二人のリングではあるけれど、

素材や細部の造作に確かな繋がりを持たせながら作り進めていく。

 

シダの葉には風のような自由さがあって、しなやかで力強い。

屋久島では、指先ほどの繊細なシダから背丈ほどの大きなものまでものまでを見ることが出来る。

島に暮らし始めたとき、多様性に満ちた生命力に一瞬にして魅せられたの今でもよく覚えている。

 

ハワイでは祝祭の際にレイとして使われているとも聞いた。

もちろん日本ではお正月の飾りにも一役を買っている。

その佇まいに憧れや親しみ、そして畏敬の念を感じずにはいられない。

 

裏庭の小さな森で。

見上げると、緑の間を通り抜けて降り注いでいた光。

眩しくて、優しくて、

島の祝福を浴びながらお二人の結婚指輪を作っているような気がして、幸せな気持ちに包まれた。

 

みなさま素敵な週末を。

光いっぱいの5月となりますように。

梅雨入りまでまだもう少しあるはず!

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

小さな息吹が生まれるとき、ゴールドとプラチナでコスモスの指輪を作っている #屋久島でつくる結婚指輪

屋久島サウスのアトリエです。

イエローゴールドのリングとプラチナの花を一つにすると、小さな息吹が初めてそこに生まれる。

今日はとても大切なところ。

 

リングの中心に、真っ直ぐに収まるように花を配置しておく。

何度も細やかな調整を繰り返して、ようやく理想的な角度に揃えることができた。

 

遠巻きに眺める佇まいは美しい。

動くことなくぴたりと安定している。

きっと今が最適なポイントだ。

 

そして炎の中に包み込み、イエローゴールドとプラチナの温度を上昇させていく。

二つの金属の間には、ほんの少しだけ融点の低いゴールドが添えてあり、ある一定の温度まで達すると、その融点の低いゴールドだけが溶けて花とリングの間に流れ込む。

そのようにして金属同士を繋ぎ合わせていく。

はるか昔からずっと変わらない手作業である。

 

それだけに、手と作品との距離が近しい、というのだろうか。

作り手の呼吸や間合いのようなものがはっきりとリングに投影されるのは、

とても美しきことであり、同時にシビアなタッチが要求されることでもある。

 

その“呼吸や間合いのようなもの”を育むものは、作業の現場であるよりかは、あるいは日々の暮らしの中にあるのかもしれない。

 

毎日を真っ直ぐに生きていく。

なんとも遠回りに思えるシンプルなことが、実は一番の近道だったりもする。

 

 

お二人に出会って、デザインを作り、指輪を形作っていく間に島の季節が移ろいでゆく。

そんな時間を分かち合えることも嬉しい。

心に響く。日々新しく、自由になってゆく結婚指輪の姿 #屋久島でつくる結婚指輪

 

そういえば、最近は眺める植物たちの色彩や輪郭が力強くなってきたような。

暑く感じる日も多くなってきて、梅雨の先にある夏の気配を時折感じながら。

森のイメージが強かった屋久島に来てハイビスカスに出会ったのは、嬉しい驚きだった。

 

今日も私はジュエリーを作り、猫たちはアトリエの周りを散策している。

 

ルーペで細部を眺めておく。

紙やすりで丁寧に磨き上げて、花びらの揺らぎを生み出していく。

いよいよ作業も仕上げの段階だ。

 

気持ちの良いバランスに出来上がったように思う。

彼女と相談をして、花のサイズを小さく調整したのも良かった。

 

リングには透明な黄色の石をセットする予定だけど、それはもう少し先の楽しみにしておきつつ、

これから彼のリング作りにバトンをタッチすることにしよう。

 

カラスシャーレの中にそっと置いたリングの佇まいを愛おしく眺めている。

確かにここに、小さな息吹が芽生え始めている。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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心に響く。日々新しく、自由になってゆく結婚指輪の姿 #屋久島でつくる結婚指輪

山際を覆う空が赤く染まっている。

夜明けの時刻は5時ごろと早い。

 

思いがけず早起きをした朝だったけれど、

窓の向こうにいつもとは違う色合いを眺めながら、少し得をしたような気がして1日を始めることにした。

 

やがて日が登り、太陽の放つ熱で地面が暖められ、植物は朝露を抱く。

そしてわたしは、小さきものたちの呼吸に合わせるようにしてファインダーを構える。

不思議と心が安らかになってくる。

さて、そろそろ作業を始めたいな、と気持ちが盛り上がってくる。

屋久島の癒しなのである。

 

 

プラチナでかたどるコスモスとシダ、お二人が大好きな植物をモチーフにして結婚指輪を作っています。

プラチナでかたどるコスモスとシダ, お二人が大好きな植物をモチーフにして結婚指輪を作っています #屋久島でつくる結婚指輪

 

アトリエにきてくれたお二人はその次の日に森を歩いたと話してくれたけど、

島に癒されるフィーリングを共有できるのは特別なことのように思う。

大阪-屋久島 素敵な出会いにありがとう、結婚指輪のオーダーメイドが始まる日 #屋久島でつくる結婚指輪

 

つるりとバンド状になったリングをイメージする結婚指輪であるけれど、装飾的なデザインをお選びいただくことは案外と多い。

性別による違いなども気にすることはあまり少なくなってきているように感じるし、それぞれが自分らしいリングを選んで、2本のリングを合わせると、不思議とひとつになるようなお揃い感が生まれてくるのも面白い。

 

お二人との指輪作りにもそのような楽しみがあるように思う。

日々新しく、自由になってゆく結婚指輪の姿がここにある。

 

さてさて、

今日も作っている。

小さな花をかたどったプラチナは、当て木を添えて金槌でコンコンと叩き、そのアウトラインに柔らかなカーブを与えた。

表面を波打つ表情に磨き上げたところで、庭先に持ち出して眺めてみると、

太陽の光を受けて柔らかなコントラストを生み出しているのを見ることができた。

 

お二人にとって大切な想いのあるコスモスだ。

プラチナの強さの中に、風にゆらめく軽やかさを感じられるように仕上げなくてはならない。

 

プラチナの花の造形作業がひと段落したところで、次はリングづくりを始めることにした。

組み合わせるのはイエローゴールドの細いリングである。

 

細いリングだと、つけた時にお花が手の中に咲いたようになるのが嬉しい。

ふとした瞬間に喜びに包まれるような、

朝の癒しみたいな指輪になればいいと思う。

 

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プラチナでかたどるコスモスとシダ, お二人が大好きな植物をモチーフにして結婚指輪を作っています #屋久島でつくる結婚指輪

アトリエの庭先には紫陽花が咲き始めています。

5月も半ばに差し掛かると、屋久島サウスでは雨の日も多くなってきました。

 

季節が新しくなるのを合図にするように、先月大阪から会いにきてくれたお二人の結婚指輪作りを始めています。

しとしと雨音に耳を澄ませながら、穏やかな気持ちで作業机に向かう日々です。

 

 

お二人が大好きな植物をモチーフにする結婚指輪作りはいかに。

彼女が選んでくれたモチーフはコスモスです。

プラチナの厚い板を糸鋸を使って花の形に切り抜きました。

そして精密ヤスリを使って細やかな表情を与えています。

 

大きさは約8ミリほどでしょうか。

アトリエで彼女の指の上にペンダントトップを乗せながら、デザインのバランスを相談していた時のことが懐かしく思い出されます。

 

コスモスは風に揺られる感じが素敵なのですよね。

しっかりとした重さのあるプラチナではあるけれど、

まるで手の中に花を包み込んでいるような、軽やかなシルエットを思い描きながら。

 

そして、彼はシダの葉のモチーフを選んでくれました。

こちらも葉っぱ部分はプラチナを使って、糸鋸でそのアウトラインを形作っていきます。

 

少しずつ、少しずつ、

ただ静かに小さなタッチを積み重ねてくのは、

植物たちの歩みに似ているのかもしれません。

 

雨が上がったのをタイミングに、作業の手を休めて少し休憩をとりました。

今年も美しかった百合にありがとう。

 

庭先では紫陽花に、ハイビスカスにバトンをタッチをして、

開花の続くこの季節は右へ左へとなかなかに忙しいものですが、笑

お二人とは植物や自然を愛する気持ちで繋がっているように思うのです。

 

ゆっくりでもいい、前に進み続けよう。

屋久島のリズムにインスパイアされながら、日々の作業を繰り返しています。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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