雨のしずくネックレス
18k yellow gold,diamond,夜光貝
こんにちは、みなさん。
梅雨の始まりをいかがお過ごしですか?
今日の屋久島は雨は降っていないながら、空は真っ白で、
こうなるともう、いっそうのこと降ってしまった方がすっきりするくらい。
飽和した湿度の中で、まるで泳いでいるようなフィーリングに包まれておりました。
今日から新しい制作が始まりました。
作り始めたのはマリッジリングで、
今回はシルバーを使うことに。
まずは、火を当てて柔らかくして、削って、伸ばして、火を当てて、また伸ばして、
お目当てのボリュームとなるように、銀の線を加工してゆきました。
もともと、僕がジュエリーを作り始めた頃はシルバーを中心に使っていたこともあり、久しぶりにシルバーを使う今回の制作は、初心に返るような気持ちで作業机に向かっています。
僕が20台の頃はストリート系のアートが流行していて、ジュエリーはインディアンジュエリーが新しく、それと並んで、かの有名なクロムハーツが世界に台頭していた時代でした。
どちらもシルバーをたっぷりと使ったジュエリーで、
カジュアル、大ぶり、ハード、ストリート、旅、エスニック
そんな言葉がもてはやされていたものだった。
履いていたパンツはリーバイスの古着のベルボトムで、それを(本当に、信じられないけれど)母親に洗わないようにとお願いしながら大切に着古していたもので、
世の中ではルーズソックスが大流行していた。
オレはインディアンジュエリー派閥だったこともあって、西心斎橋の雑居ビルの2階にあったインディアンジュエリーショップや、少し滞在していたことのある岡山の川沿いにあったショップ(まだあるのかなあ。良心的でよい品揃えでした。)に入り浸っては、ナバホ族のターコイズのリングや、ズニ族のターコイズが散りばめられたマネークリップを愛用していて、
今思うと、その頃大切に使っていたインディアンジュエリーの石使いやスピリッツを感じるところやオブジェっぽいところなど、たくさんの影響を受けてジュエリーを作っているなあと感じます。
そのような時代の中、
大好きだったシルバージュエリーのカジュアルさや日常使いできる軽やかさをそのままに、
そのクオリティーをハイジュエリーへと昇華することはできないだろうか。
そのような興味から僕のジュエリー作りの全てが始まりました。
シルバーを使って最高の技術を持ってマリッジリングを作ることができるだろうか。
15年以上も前に考えていたことが、今こうして目の前に現実となっていることに感謝の気持ちでいっぱいになっています。
シルバーで作るメンズのリング。
楽しい時間が始まりました。