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マリッジリングを作り始めたときのこと

作業机に準備したホワイトゴールドとイエローゴルドの細い線 指輪に火を当てるところ

朝メールボックスを開くとそこに、ジュエリーを選んで頂いた方からとても嬉しいお便りが届いていて、

それをコーヒーを飲みながらゆっくりと読んで、あたたかい気持ちに包まれて一日の始まりを迎えました。

 

制作の方はちょうど新しい場面を迎えるところで、

朝のメールのこともあったのだろうか、

マリッジリングを作り始めたときのこと。昔のことを考えていた。

 

マリッジリングを初めて作ったのも、この屋久島でのことだった。

島に住む友人から“けいさん、指輪を作って欲しいのですが”と相談いただいた時、正直、僕にできるのだろうか!と戸惑ったのをよく覚えています。

今までレディーメイド(既製)のジュエリーばかり作っていた僕にとって、誰かに請われて満足して頂ける指輪を作ることができるのだろうか。。

しかしながら、打ち合わせでお二人とお会いした瞬間にそれが杞憂だったことがわかることに。

“けいさん、けいさんが屋久島でいつも作っているジュエリーを、僕たちのスタイルに合わせて作って欲しいのです。”

そうなのか、僕がいつも感動している屋久島の景色や植物たちに、お二人のことをモチーフに加えれば良いのだ。

お二人におかげで最初の第一歩を踏み出せたような気がした。

そうして三人での指輪作りが始まり、お二人のライフスタイルのことや、大切にしている事柄など、たくさんのことを一緒にお話をして、デザインを生み出してゆきました。

そして出来上がった指輪のデザインは間違いなく僕が今まで作ったことの無いもので、しかもそれが今まで以上に僕らしいものとなっていたことに驚き、喜びの気持ちでいっぱいになりました。

 

その喜びをみなさまに伝えたくて、ブログなどで指輪の写真をアップしていたところ、

“このデザインの指輪を私たち流にアレンジして作って欲しいです!”

そのような声をたくさん頂くことになり、

頂いた声に合わせて、お二人のスタイルにアレンジしてマリッジリングを作る。そうやって出来あがった指輪はまた新しいものとなりました。

お二人の人生に寄り添う指輪を僕のデザインで。
出来上がった指輪から次の指輪へ。
あれからもう7年以上になるだろうか。

その時からいままでずっと、まるで地球上をリレーしてゆくように、アイデアやイマジネーションがどんどん生まれ続けている。

 

おめでとうございます。そのような言葉で溢れるこの現場のことが今では大好きになり、
お二人の大切な瞬間に、マリッジリングというものを介して少しだけ関わらせて頂いて、幸せをお裾分けして頂いているような気持ちでいつも作業机に向かっています。

 

作業机に準備したのはホワイトゴールドとイエローゴルドの細い線。

今日から新しいマリッジリングの制作です

楽しい時間が始まりました!