紫陽花の葉もずいぶん大きくなって、てんとう虫もやってきた。
アトリエの庭先で春の陽気に包まれながら、2本のシルバーリングを手に取って、
お二人の結婚指輪作りの第一歩を。
形を変えながら受け継ぐことができるのが金属の素晴らしさだと思う。
長い時間を経てもずっと変わらず抱いていたい想いもある。
お二人のこれまでと、これからを紡ぎ合わせていくような結婚指輪作りだ。
いつもよりも少し波長の大きい時の流れを感じながら。
シルバーリングは炎の中で溶け合って一つになった。
お二人の結婚指輪はイエローゴールドをベースとしてお作りするのだけれど、
このシルバーが鍵のように大切な存在になる。
「使用しているペアリングがあるのですが、こちらを溶かして作成していただく事は可能でしょうか」
今年の最初、とても寒い冬の日に彼からお便りが届いた。
きっと素敵な物語があるのだろうな、と何故だかわたしもドキドキして心温かくなったのをよく覚えている。
ジュエリーのデザインは季節からだったり、大切な想いだったり、いつも形のない何かから生まれるのが面白かったりもする。
オーダーメイドのジュエリー作りでは、キラキラと輝く創造の瞬間にご一緒できる幸せがある。
なくてはならない事柄から生まれる造形はいつも美しい。
お二人との出会いにありがとう。屋久島の季節にありがとう。
短い間ではありますが、今しかない結婚指輪作りの時間を共に歩んでいきましょう。
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