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屋久島サウスの海で眺めたシャンパンゴールドの色彩とリングのシルエット #屋久島でつくる結婚指輪

 

漂い始めた夏の香り。煌めく黄金色の眩しさ。体全体に張り付いた熱帯の湿度。

シャンパンゴールドが夕暮れ時の陽光を受けて静かに輝いていた。

造形のひと段落したリングを持っていつものビーチへ。

溢れる光の中で浮き上がり、そして時折その情景に溶けていきそうにも感じたシルエットを眺めて。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

制作編

シンプルを特別に。シャンパンゴールド、ラウンドシェイプの結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

シンプルを特別に。シャンパンゴールド、ラウンドシェイプの結婚指輪作り #屋久島でつくる結婚指輪

 

屋久島サウスのアトリエです。

梅雨の終わり、もうすぐそこまでやってきている夏の気配に包まれてプラチナとシャンパンゴールドの結婚指輪を作っている。

窓の向こうには早くも蝉の声が鳴り響き始めた。

 

 

彼女が選んでくれたシャンパンゴールドは鉄鋼ヤスリを使って、潔いタッチで表面を丸く柔らかに造形をした。

 

お二人はどんな季節を過ごしているのだろう。

春の始まりにメールをいただいて、数ヶ月に及んだ日々をご一緒して、そのようにして生まれたお二人の結婚指輪のイメージが今形になりつつある。

 

島リズムのオーダーメイドにお付き合いをいただきましてありがとうございます!

美しき屋久島の朝とお二人の結婚指輪作りの始まり #屋久島でつくる結婚指輪

 

思いのほかずっと涼しいのは島暮らしの嬉しいところではあるけれど、

7月が近くなりここでの暮らしは夏時間になった。

朝早くと夕暮れ時に散歩に出掛けてそのほかはずっと作業机に向かう。

今日もそんなリズムで。

 

 

朝のハイビスカスを眺めておく。

 

 

雲の流れが早い夕暮れ時だった。

いつものビーチまで出かけると、19時を過ぎているというのにまだ明るかった。

空にはちょうど半分くらいの月が浮かんでいた。

 

 

アトリエに戻りようやく涼しさが戻ってきたところでまだ作業机に向かう。

シャンパンゴールドのリングには表面に続いて内側にも造形を加えていくことにした。

 

内側にはなだらかな砂丘のように、極めて緩やかなカーブを与えてゆく。

こうしておくと着け心地がとてもに柔らかになる。

 

そして丸くなった内側にはサンドペーパーを巻いたローラーを当てて研磨を繰り返すと、その表面にはうっすらと優しい光沢が現れ始めた。

 

この内側はお二人の言葉を刻み込むスペースでもある。

キャンパスを白く綺麗に整えるように、ゆっくりと丁寧に表面を滑らかにしていかなくてはならない。

 

たしかに普段は見えることはない場所ではあるけれど、

内側にある彫刻は自分たちだけが知っている約束のようで、お二人のリングをいっそう特別にしてくれる装飾だと思う。

何かのきっかけでリングを外すときにチラリと見えると、かなり嬉しい。

 

実はこの文字にはなかなかにこだわりを持って創作を行なってきた。

三人で一緒にキャッチボールをするように、そんな作業が楽しい。

お二人の想いが伝わってきて、いつもずっと幸せな気持ちに包まれている。

 

シンプルなラウンドシェイプの造形だ。

できるだけタッチも潔く、明瞭に積み重ねていこう。

 

シャンパンゴールドの色彩が目に優しい。

手の中にあるリングからは手作業から生まれてきた確かな温度のようなものを感じることができた。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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美しき屋久島の朝とお二人の結婚指輪作りの始まり #屋久島でつくる結婚指輪

 

久しぶりによく晴れた朝だった。

山々を覆っていた薄い霧は海からの緩やかな風に吹き払われていった。

そこにある空はクリアで力強く、来るべき夏の気配を漂わせていた。

 

窓の向こうを眺めていると、ドラマティックな映画上映を観ているようだった。

 

ときおり飛行機雲がすっと山の向こうに伸びてゆく。

空気の澄み具合によってよく見えるときがある。

美しき屋久島の朝だった。

 

 

アトリエでは新しい材料を作業机にを用意して、新しい作業を始めることにした。

 

 

彼のプラチナと彼女のシャンパンゴールド。

最初はまだ硬さを帯びていて手触りも冷たかった。

けれどもその2本の金属を鉄の芯金に添えてくるりと巻くと、そこにほんの少し温もりが宿ったように感じられた。

 

 

そしてまた雨がふりはじめた。

ときおり雨は激しく窓に降りつけて、その音に呼ばれるように様子を眺めに行く。

その勢いは梅雨の頃よりも瞬発浴が凄くて、激しい。

少しずつスコールの気配を帯びてきているように感じられた。

 

 

シャンパンゴールドとプラチナは炎に包んでその両端を互いに繋ぎ合わせた。

ちょうど雨が弱まってきたようだったので、2本のリングを持って庭先で眺めることにした。

 

雨上がりの深い緑に包まれてゴールドとプラチナはとても静かで、気持ちよさそうに見えた。

色彩のコントラストもいっそう際立っている。

もともとはこの大地から生まれた金属なのだ。自然とはとても相性が良いものだと思う。

 

このフィーリングだ、と思った。

お二人の結婚指輪はとてもシンプルなスタイルで仕上がる予定なので、

形の向こう側というのだろうか、

この大地から伝わる心地よさのようなものを直接的に感じていただけるのではないだろうか。

 

リングにはお二人の暮らしに寄り添う安らかな温度感が生まれるようにタッチを積み重ねていこう、

そのような進むべき工程のイメージを持つことができた。

 

素敵な始まりを迎えることができたように思う。

今日はここまでだ。

そして明日にはまた新しい気持ちでここまでの道のりを、少しだけ遠くから眺めなくてはならない。

 

 

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