4月 | 2018 | 屋久島,ジュエリー,オーダーメイドのマリッジリング（結婚・婚約指輪）制作 | Kei Nakamura Jewellery Blog

緑のトンネル。

アトリエに向かう道を車で走っていると

今年最初のユリが咲いているのを見かけて、

思わずブレーキを踏んだ。

あと二日で五月。

屋久島で五月といえば、この花である。

島の暮らしでは

ユリの花からハイビスカス、サキシマフヨウにツワブキの花、椿、、、、

一年を通して次々と花が咲き続けるので、

時にはこちらが焦ってしまうほどなのですw

季節を彩る花々にインスピレーションを受けて、

これまでもたくさんジュエリーを作ってきた。

そしてちょうど今作っている結婚指輪も

お花にまつわるジュエリーなのです。

お花の模様をかたどった結婚指輪。

海を越えてお便りをくれた

お二人のために作ってます。

花びらが重なるさまを、

リング側面から表面にかけて

幾何学的に刷り出して模様をつけてみよう。

それは今までになかった新しい試みで

お二人とお話をしながら作り上げたイメージが

カタチになってゆく瞬間にずっとワクワクしています。

実は、この幾何学模様、

お二人がとても大切にされているテントの模様に閃きを受けたものなのです。

アウトドア大好が大好きでテント一つで

どこでもキャンプしてしまうのです！

お二人がそう話してくれたのがとても印象的だった。

ここからあと少し磨きをかけ進めて

レディースの指輪、あと少しで完成となりました。

ありがとう！

明日は二つ揃ってご覧いただきますね。

夕暮れ時

作業を終えて 海へ

海と空の境界線。

昼と夜の境界線。

層になってたり

何かが何かに変わる瞬間が大好きです。

バウムクーヘンとかも良いですね。

今日もありがとうございました。

春の小花。もうすぐ五月の屋久島。

春になって、毎日花が咲き続けるようになったこの頃。

今日、

“フラワーリング”という名前の指輪が出来上がりました。

k18 yellow gold  Flower Ring

海の向こうからお便りをいただいた

お二人のために作り進めている結婚指輪。

今日はメンズのリングが完成。

名前はFlower Ringという。

ジュエリーに名前をつけるのは

いつもは作品が出来上がってからか、

あるいは、作っている途中に思い浮かぶことが多い。

でも、このリングは違って

デザインが思いついた瞬間にその名前が決まったのです。

Flower Ring

アウトドア大好きなお二人にはぴったりのイメージだ！

お花のような、幾何学模様のような。初めてのデザインが現れた！ イエローゴールド結婚指輪、制作編。

なんで、フラワーリングなの？

実は、このリング、

側面にも切り込み模様が施されていて、

そのカタチが５弁の花びらをイメージしたものであるから。

そこからリング表面へと、

花びらが重なり続くデザインなのです。

大好きな自然を感じられるような、幾何学的な模様のような、

リングに映し出したいエッセンスを

大切にしたい事柄を

お二人と時間をかけて話し合ってきた。

裏側はシンプルにしたのは、様々な表情を楽しんでいただきたかったから。

お花サイドは内側か、外側か。

そんなことを考えたりするのも楽しい時間だと思う。

指輪は自分で眺めることができるのも素敵なところですね。

わたしもついつい、くるくる回してみたり、

時折触っては幸せな指輪感を確かめてます。

しっかりと頼もしい雰囲気のメンズリング。

ボリュームを持たせて、しっかり頑丈に作りました。

次はレディース行きますね。

こちらは繊細に。軽やかなるイメージです。

今日も短い動画をインスタグラムにポストしました

 

one of the Flower Ring

Kei Nakamuraさん(@keinakamurajewellery)がシェアした投稿 – 2018年 4月月27日午前4時56分PDT

明日は土曜日のしずくギャラリー です。

裕子さんも新作絵画の発表で在廊の予定とのことなので、

島にお越しの皆さま、お近くにお立ち寄りの際はぜひいらしてください。

お花いっぱいでお待ちしています！

ゴールドのリングを鉄鋼ヤスリで、

ガリガリと削っています。

こちら側面には花びらのような模様。

リング表面もヤスリですり出して

幾何学的な模様を施しました。

お花のような、幾何学模様のような。

ぐるりとリングを一周、模様を彫り込むと、

わたしにとっても初めてのデザインが現れた。

たくさん削ってスリムになったけれど、

イエローゴールドの重さがあるので、

佇まいもしっかりとして、

うん。いい具合！

お二人の指輪は

同じ素材で、同じデザインで作ることになっていて、

彼はしっかり目のボリューム。

彼女は出来るだけ細いアウトライン。

仲良く、お揃いのスタイルができている。

「少しでも時間が空けば森へ川へ出発してしまいます！」

と、お二人は根っからのアウトドア好きだと伝えてくれました。

どんな出会いだったんだろう。いつか会えるかなあ。。などなど。

思いを巡らせながら、机に向かってます。

作業に夢中になってて、気がつけばもう夕暮れ時だった。

夕暮れ時のヒカリがゴールドの色に似ていると思ったのは、

さっきまで指輪が手の中にあったからかな？

こちらはハイビスカスいっぱい咲き始めて、

チョウチョも集まってきましたよ！

植物たちが元気な季節ですね。そちらの春はいかがですか？

ハイビスカスの写真を撮っていたら、

すぐ目の前にチョウチョがひらりと現れたので、

そっと動画に収めてインスタグラムにポストしました。

軽やかに。華やかに。

明日も素敵な一日となりますように。

 

ハイビスカス咲き始めて、チョウチョも集まってきた！

Kei Nakamuraさん(@keinakamurajewellery)がシェアした投稿 – 2018年 4月月25日午後9時21分PDT

今日の海サイド。

今日の山サイド。

激しく降り続いた雨が上がって、

空がまた一つ新しくなっていた。

山はすっきり晴れ渡っているが、

もしかすると、海のずっと沖では雨が降っているかもしれなかった。

丸い島の中にある高い山々の影響で、

島の南側では大雨で、北側に行くと晴れていたり、

場所によって天気がガラリと変わるのが屋久島流であります。

海の帰り道にはツユクサも見つけました。

なぜだろう。

なんとなく良いことありそうな気分。

早くジュエリー作りたい熱急上昇で、アトリエに戻りました。

＊

今日も海の向こうから声をかけてくれたお二人のために

結婚指輪を作っています！

ゼロから始まる結婚指輪作り。想像以上に素晴らしい世界が待っている。#制作編

リング状となったイエローゴールド。

角ばったゴールドの線に火を当てて柔らかくし、

丸めて、火を当ててくっつけて、

叩いて、また火を当てて、さらに丸く形成する。

これは昔からずっと変わらない工程で、

一つ一つ手作業で工程を進めていると、

手を通じて、金属の温度感が伝わってくるのがお気に入り。

ゆっくりと力強い感覚を味わうように作業を進めてゆきました。

手前がこれから造形をするゴールドのリング。

そして、奥に見えるのが出来上がりをイメージして作ったサンプルリング。

お二人とデザインの相談をしていた時、

これは！というデザインのイメージを見つけて、

すぐにデザインを書こうと思ったけれど、

頭の中のイメージを手で作り出した方が早かったので

このサンプルリングを一気に作りました。

結婚指輪作りでは

サンプルリングを試していただいて、

サイズやボリュームに微調整を加えて、

いよいよ本番の制作、

というのがいつもの流れでもあります。

ほんの少しのサイズやボリュームを変えるだけで、

驚くほどにフィット感が変わってきますからね。

いつもつけるものですから、

ここは大切にしたいところです。

そして、

お二人に見ていただいた後のサンプルリングは

また次の誰かが見ることになって、

そこからインスピレーションが生まれて

次の結婚指輪へと繋がってゆく。

気がつけば、そんなストーリーができていた。

まるで結婚指輪のリレーのようですね。

幸せが広がりゆくイメージ。

次に準備したのが鉄鋼ヤスリ一本。

今回の指輪作りはこれでほとんど最後までの工程を進むことに。

ここから手を加えるたびに、生まれてくるカタチを楽しみにしていたください！

背筋を伸ばして、さあいよいよです。

どんなデザインにしようか？どんな素材が好きなのだろう？

まっさらな状態から指輪作りが始まることが時々あって、

そんな時はお二人のライフワークのことや、

大切にしている時間、言葉、

共通の趣味のことなどを聞くことから

指輪作りを始めることにしているんです。

お二人からのメールが届いたのはまだ寒い二月のことだった。

「指輪のことはまだ全然決まってないのですが、
ケイさんに相談に乗っていただきたいです！」

とりあえず、確かなことは五月に挙式の予定があるということという。

大切な指輪をわたしにお任せいただいて、ただただ嬉ししかった。

ゼロからスタートして、いよいよたどり着いた指輪作りの瞬間。

これから、お二人と作り上げたデザインがカタチになろうとしている！

最初に送られてきたのは一枚の写真で、

お二人が大切にしているアウトドアでの時間がフレームに収められていた。

「幾何学的な模様とか、お花とか、そんなモチーフはどうでしょう。なんとなく宇宙っぽいイメージで。」

写真を見て彼女に伝えると。

「そう！そんな感じなんです。そして、実は、彼、ロケットの部品作ってたりするので宇宙とかもアリですね。」

まるで答えが最初から用意されていたように思えてならなかった。

オーダーメイドでジュエリーを作っていると、

その道のりの中で、うれしい化学反応が起こることがある。

わたくし一人では生まれなかったデザインが生まれたり、

ずっと作りたくて心の奥底にしまってたものが、ポン！と浮かび上がってきたり。

想像以上に素晴らしい世界が待っている。（←スピッツ的な。。）

お二人のために準備した素材は18kイエローゴールド。

イエローゴールドは、そのバランスの良い色彩、確かな耐久性から

長く、スタンダードとして、たくさんの人々に愛されている素材で、

ケーキなら、ショートケーキかチーズケーキというところだろうか。

ジュエリー界の花形さんなのであります。

まずは最初の第一歩。

このゴールドを丸くリングにするところから。

さあ、楽しいジュエリー作りが始まりました。

さて、

作業を休憩しまして、ドライブに出かけると、

道路沿いの無人市場に、一年に一度の旗が掲げられていた！

ビワの色がゴールドっぽく見えたのは、

さっきまでの指輪作りの影響だろうか。

初物ということで、両手に入りきれないほどの量を買い求め、

途中、道を間違えて、Uターンする時にそれは立派な栴檀の木に出会い、

満開の花に、もうすぐ五月がやってくることを知った今日の夕暮れ時。

今日も屋久島にありがとう。

花香る季節ですね。

皆さまも素敵なフラワーライフを。

素敵なジュエリーライフを。