この数ヶ月はずっとアトリエかその周辺にいようと決めたので、
最近は自然と近所を散歩することが多くなった。
苔むす小川や海の見える丘、センダンの花ポイントも、ユリポイントも、
今まで行ってそうで行っていなかった所や新しい発見があるもので。
逆に今までよりも歩くようになったような気もしています。
今日は作業の合間に海サイドに行ってみることに。
もう明日にも花を咲かせそうなユリを通り過ぎる。
百合ポイントを超えてすぐを左に曲がると現れた海に続く道。
ここは昔から釣り人の歩く場所だったようで、今でも歩きやすくていい感じ。
もうこの辺りから海の音がザアザア聞こえてくるんです。
ここからほんの1分ほどでしょうか、音の聞こえる方向に足を進めると、
木々の合間にドン!と、海のブルーが広がった。
釣り人たちはここから崖を降りて行くようだけど、わたしはここがお気に入りだ。
海の上を通り抜ける風。水面のキラキラ。
ここにきたのはこの光の下で、出来上がったばかりのリングをチェックしてみたかったからでありまして、
持ってきた指輪をそっと手にとって海に向かってかざしてみた。
2.8mm round in platinum
海から向かう光にそのアウトラインを丸く包まれたプラチナリング。
シンプルなラウンドシェイプ のデザインではあるけれど、
その中に立体感が感じられたのは、
光に当たって白く輝く部分と影になって黒くなる部分のコントラストがあるからだろう。
表面はサテンのように柔らかなマット仕上げ。
手の中でくるくると遊ぶと、軽やかさと同時に、プラチナ特有の確かさが伝わってきた。
ラウンドシェイプ のリングってなぜこんなにも惹きつけられるのだろう。不思議です。
このシンプルな造形をこれまでも何百年にわたって人々は手にしてきて、今もなお愛されているのだから、凄い。
リング越しにはるか水平線を眺めては果てしない気持ちに包まれた。
手前が彼女のリングで奥が彼のリング。
出来上がったリングを作業場で並べてみた。
全体がカーブしていたり、真っ直ぐだったり、
よく見ると表面の丸い具合も微妙に違っているし、
だけどなんだか、とってもお揃い感ありました。
しずくギャラリーでお会いしてからここまで、
お二人と一緒に作ってきたデザインが形になって感無量。
わたくし一足先に嬉し涙でありました笑
そしてそして、
ここからさらにリングに施す装飾がとても楽しみで!
今まで歩いていたようで、歩いていなかった道を歩くときのようなワクワクに包まれています。
(少し先にお話は続きます)
ここ最近で嬉しかったこと。
屋久島ノースは銘店パノラマさんがお取り寄せを始めたので、
さっそく、我が家もモツ鍋セットとトロトロ豚なんこつ煮をオーダーいたしました。
トロトロ豚なんこつ煮は、トシ君シェフに習って、温泉卵とネギをトッピングして丼を作ってみた。
もちろん、味わいは最高のもので、
でもさらに気が付いたことがあったのは、
食べ物って、誰か作ってくれた人の顔を思い浮かべながら頂くと、なんとも言えない幸せなフィーリングに包まれるのだと。
日々大きく変化する世界ではあるけれど、
そんな中でも、今までは当たり前すぎて通り過ぎていたことに出会ったり、
小さな幸せに気づくようになったこともまた、確かに新しい変化なのでありました。
今日もありがとう。
よく寝て、よく笑って、また次の日を迎えましょう。
制作編
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