毎朝ノースの海に入ってから爽やかに始めていたお二人の結婚指輪作りの日々を思い出している。いよいよリングの造形もひと段落となることに。不思議と呼吸を合わせるように、季節外れの台風うねりも静かになりつつある。
海に囲まれた小さな島では、どうしてもというか、自然と潮の時間に合わせる暮らしがある。一層のこと太陰暦を採用してみるとしっくりくるのでは?と思ったりもするのだけれど。
「今夜は明るいけれど、満月なのかな?」と、屋久島から遥か南の宮古島に暮らすお二人も語っているのかもしれない。彼と彼女とは自然のリズムで繋がっているのだと思う。
ゴールドとプラチナで作り出される波のライン、お二人の大切なお花も。お二人の何気ない暮らしが小さなリングになってゆく時間にご一緒できてとても幸せ。
さて、指輪の全体像が完成するまではあと少しのお楽しみとして、今日は仕上がったリングの佇まいをゆっくりと眺めていこう。
k18イエローゴールドからプラチナに、プラチナからk18イエローゴールドに。こうして重ねてみると、一つのオブジェクトから二つのリングが生まれたようにも見える。彼女はラウンドシェイプで彼はスクエアシェイプを選んでくれた。モニタ越しにお会いして、お二人にお作りしたサンプルリングをお試しいただいた日のことは記憶に新しい。
夜明けの空のオレンジ色はイエローゴールドに似ているような気がするし、昼間の海にはプラチナの煌めきを感じるような。
2.2mmラウンドシェイプ。3.ommスクエアシェイプ。繊細なスタイルだけれど、そこには確かな重みがある。お互いが分かち合うその質量に心安らかになる。変色しない安定的な素材だし、プレーンな表面仕上げはメンテナンスに優しいのも嬉しいところだ。ずっと長くお使いいただけるリングだと思う。
お二人のリングが出来上がる頃にはもう夏近しなのかも。そろそろ島も暑くなってきたなあ。多彩な緑を携えて力強く、そして静かに佇む山々を、眩しい光の中に見上げている。
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