Blog

お二人に似合うスタイルで。結婚指輪のサンプル作り。

屋久島のスミレ

朝の事務仕事を終えて、これから制作を始める前にふらりと散歩に出かけた時、

今年最初のスミレに出会った。不意だった。

当たり前ですけれど、去年の今からちょうど一年が経ったのですね。

長かったのだろうか、短かったのだろうか、

少しの間原っぱに座り込んで考えてしまった。

 

一年を過ごしていると、本当に色々な出来事があって、

それは嬉しいことだったり、とても大変なことだったりするのだけど、

こうして一年ぶりに花に出会ってみると、ぐるりと一周回ってリセットされたような気持ちになり、肩の力がふっと抜けてゆくような気がします。

僕にとっては春のスミレが特に、そんなイメージがありますね。

 

この花を見ると何かを思い出す、みたいなこと、みなさんはありますか?

 

制作風景 リング3本 屋久島で作る結婚指輪

昨日より始まったマリッジリングのサンプル作りは牛歩のように進んでおり、笑

お二人のイメージに合わせたアウトラインとなるように細かいデータを出して、それをリングにと落とし込んだところです。

リングの表面をよく見ると細いケガキ線が見えませんか?

結婚指輪のサンプルリング 制作途中 シルバー オーダーメイド

このように。たくさんの線が描かれていて、それをガイドとしてこの角張ったリングにヤスリを入れ、丸いカタチのアウトラインを形成してゆくんです。

今回はとてもシンプルな半丸のリングとなる予定なのですが、

同じシンプルなリングでも、人それぞれにキャラクターがあるようにつけるべきリングにもそれぞれの個性が必要となってくる。

お二人にはいったいどんなスタイルが似合うのだろうか。

いつもお二人と話をしたり、メールでやり取りをしたりしているうちに自然と定まるべきポイントに行き着くような気がします。

デザインが出来上がった時、それはまるで最初からお二人のために用意されていたもののように感じることも多いんですよ。

 

この細いガイドラインは実はそのキャラクターを導くためのもので、いわば案内地図的なものなんでしょうか。

このようにとことん考え抜いて作り上げてゆくスタイルを好んでいいるのは、僕のジュエリー作りは建築に大きな影響を受けているからなのかもしれません。

自然でチカラの抜けたラインを出すために、とことん考え抜く。

なんか禅問答のようですねーw

 

今回は質感が良く、上品なリングを作りたい。