アトリエから車を走らせること約10分ほど。
ここ最近は毎朝のように、いつものビーチへと通っている。
12月から3月にかけては、北からの風が3日間強く吹き付けて二日休む、そのようなリズムがずっと繰り返されるので、
冬の間はそのリズムに合わせるように、波に乗ってジュエリーを作ることにしている。
不思議なのが、もうその冬を10回ほど迎えようとしているのに、いつまでたってもフレッシュに感じるということ。
屋久島に暮らし、自然を感じながらジュエリーを作る。
文字で書くとたった25文字に収まってしまう暮らしだけど、いつもインスピレーションを与え続けてくれる季節ってすごい。
今朝も新しい波に乗って、新しいジュエリー作りを始めました。
シャンパンゴールドで作る結婚指輪。
今日からレディースリングの制作編です。
太い線と細い線。今回はエンゲージリングも一緒にお作りする予定で、
結婚指輪と婚約指輪のマッチングがスムーズとなるよう、その配合を合わせて精製いたしました。
太い方が結婚指輪。細い方は婚約指輪となるお花のリングとなる素材です。
まずは結婚指輪の方から。
丸く形成したリンングをさらにガリガリと削り出しています。
ここで生まれる金属片は集められて、ある程度の量をまとめてリサイクルされるのですよ。
それがまた新たに生成されて、次の指輪作りの素材となって、
会うこともない誰かと、指輪の素材で、ほんのカケラだけ繋がっている。
そう考えると果てしない気持ちに満たされた。
お二人が夏の終わりにしずくギャラリーにやってきてくれた時、
学生時代は音楽を一緒にされていた仲間だったことをお話いただきました。
音楽の趣味も近しく、お選びいただいた指輪のデザインもピタリと息が合うように選択されていたのが印象的でした。
実はとても通じるところがある二つだったりするのですよね。
音楽とジュエリーの出会うところ。
今回の指輪作りはそのようなテーマを抱きながら手を動かし続けている。
シンプルに、ミニマルに、そして有機的に。
指輪作りはまだまだ続きます。
昨日は久しぶりにla tableさんで夕食でした。
このメニューを見返すだけで、またゴクリ。
la tableさんはしずくギャラリーと同じ敷地内にあるレストランで、静かな集落にポツリと現れるオアシス的な雰囲気がお気に入りなんです。
屋久島の夜で、大切な人と一緒に、じっくりとお話をしたい。
そんな気持ちの時はいつも迷わずここにやってきています。
青ホタのポシェ鯖節のスープ
美味しい一皿を食べて、想像力が刺激される。
屋久島、いい冬来ています。