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6月 2020
結婚指輪+好きなこと。お二人の時間がデザインになる「屋久島 ジュエリー制作記」
シンプルなラウンドシェイプ のマリッジリングをお二人の暮らしに寄り添うように作りたい、どこまで自分のスタイルを造形できるかチャレンジして。
シャンパンゴールドとピンクゴールドを素材として、海の向こうのお二人に届ける結婚指輪を作っています。
いよいよ作業も折り返し地点。
アウトラインを決めるツメとなる場面ではルーペを使って細部を削り落としていくことに。
パッと見たところでは区別がわからないくらいに細やかな仕事だ。
でも、小さくて細やかなタッチの繰り返しは、日々のつけ心地に響いてくるところなのだと思う。
お二人とはメールを通じて、サンプルリングをお作りして、動画を撮ってもらって、サイズ感を確認したりして、デザイン作りをともに進めて参りました。
新しいデザインの生まれる、ひらめきに満ちた時間だったなあ。
今日はそのリング部分の造形がひと段落したので、
完成の一足先に、その細部を眺めてゆきましょう。
左側がシャンパンゴールド、彼女のリング。7.5号
右側がピンクゴールド、彼のリング。18.0号
色違いでお揃いのリングは、ほんの少し、彼のリング幅を大きくボリュームを持たせて仕上げました。
横に並べると、こんなにも大きさが違うのだなあと、なんだか感動。
出会うことって素晴らしいなと思う。
お揃いのデザインだからこそ、色の違いにグッと惹きつけられます。
お二人の指輪作りでは、雨の季節が始まって、緑も、花々も、世界が色濃く彩られたのは素敵なタイミングだった。
島の色彩を、そしてゴールドの素材感を感じながら作業を進めています。
指輪作りが折り返し地点と言いますのは、
ここからさらに、リングの表面に彫刻を施していくからなのです。
指輪は手の中にあるものだから、さりげない細工もいつも自分の視界に入ります。
朝も夜も家でもお仕事の時も、ずっと身につけている結婚指輪はとくに、自分自身に響くジュエリーだなと思う。
お二人の大切な時間をデザインにしてリングにレイアウトすれば、いつでもどこでも、好きに囲まれて暮らすことができる。
結婚指輪+好きなこと
お二人の時間がデザインに息吹を吹き込む。
素敵な出会いじゃないだろうか。
雨と雨の合間、晴天の屋久島サウス。
ところで、
先日、ラウンドシェイプ のデザインを普遍的さつながりで“焼き飯”や“ショートケーキ”たとえていたら、焼き飯が無性に食べたくなってきました。
この日の焼き飯は馴染み深い家庭的なスタイルで。
チャーシューに、人参、ねぎ、卵、塩胡椒、醤油、とシンプルな素材といたしました。
シンプルな素材で作るものって、実は個性がより浮き上がって感じられて、
わたしは食べるのも作るのも楽しいのですよね。
みなさんはどんな焼き飯作ってますか?
シンプル派?エスニック派?冷蔵庫にあるもので作る派?
どうぞ美味しい1日を。
素敵なジュエリーライフを。
屋久島サウス、雨の日にドライブ
しとしと雨降りが嬉しくて、カメラを持ってドライブに出かける。
島に雨の季節が始まると、植物たちが活き活きと躍動している様子に出会えるのが魅力。
ただただ何もしないで、歩いているだけで世界が愛おしくなる。
新しい紫陽花スポットを見つけて。
月桃の仲間??キラキラ輝くしずくの世界がたまらない。
ハイビスカスも元気になってきたし、2020の夏がやってくるのだなと、ドキドキ。
気がつけば傘もささないで空を見上げている。
心に響く色を選びたい。お二人が選んだシャンパンゴールド、ピンクゴールド結婚指輪作り。#屋久島でつくる結婚指輪
ピンクゴールドとシャンパンゴールド、どれだけ色合いや表情が違っているのか、今日も結婚指輪の造形を進めながら、自然が作った色の世界を探検しようと思う。
6月の花々に包まれた屋久島サウスのアトリエより。
黄色は希望や未来を感じる色。
暑くなってきてランタナの花も道沿いに見かけるようになってきた。
島では雑草だったりするものの、ふわりとした素敵な気持ちになる。みんなついつい贔屓にしてしまう。
花の色は暮らしの中で、知らず知らずに、でもしっかりと心に響いているのだなと思う。
そして、ジュエリーの素材もそう。
昨日は毎日つける結婚指輪の色合いについて、2色のゴールドの話をしていました。
素材を試していただくために、屋久島から仙台に暮らすお二人に送ったサンプルリング。
その中には色の異なるコールドが数種類入っていて、
届いた時、きっと直感的に、すっと手が伸びたのかなと想像している。
色って、思考を飛ばして心にダイレクトに響くところが好き。
シャンパンゴールドを選んだ彼女。ピンクゴールドを選んでくれた彼。
どんなお二人なのだろう。
まだ会ったことはないけれど、はるか海の向こうに思いを巡らせて、作業机に向かっています。
黄昏色のシャンパンゴールド。
丸く柔らかに造形を進めています。
削り出す工程ではこんなにも金属片が生まれるのですよ。
生まれた粉は集めて、精製して、また配合、そして次のリングへとバトンタッチされます。
夕暮れ時の淡赤色。ピンクゴールド。
彼のリングも同じラウンドシェイプ に。
目指しているのはとてもとてもシンプルなアウトラインです。
シンプルなラウンドシェイプ の結婚指輪は、ジュエリーの中でも最も普遍的なスタイルの一つだろう。
はるか昔から、世界広く、たくさんの人々に愛されてきたデザインだと思う。
シンプルなスタイルだからこそ、そこに作り手の意思が反映されるし、
オーダーメイドだとつける方の想いやライフスタイルも造形に映し出される。
作り手としてはとても制作意欲に満たされるのであります。
それはまるでケーキ屋さんでいうところのショートケーキでもあり、中華料理屋さんの焼き飯のようでもありますね。
これを食べると、店のスタイルがよくわかる、的な存在でもあるのです。
削り始めたシャンパンゴールドとピンクゴールドのリング。
柔らかに、そしてすっきりと。繊細に、そして頑丈に、
お二人の暮らしに寄り添うような曲線をイメージしています。
6月が始まりましたね!
庭の菜園では新しい芽生もありました。
ささやかな希望が少しずつ、広がってゆきますように。
いつもここにきていただきましてありがとうございます。
Go! Go!