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屋久島と響き合う。お二人の結婚指輪はあと少しで完成です!#屋久島でつくる結婚指輪

アトリエの窓の向こう、山際に虹が掛かるようになると、「ああ、年末が近づいてきたのだなあ、、、」と思います。

虹に出会うことが本当にたくさんある島の暮らしですが、季節によってその場所や見え方が変わるのも面白いです。

 

2024年もいよいよあと1ヶ月半。

夏のアトリエにお越しいただいたお二人の結婚指輪作りも、順調に進んでいます。

 

 彼女のリングの造形作業がひと段落をして、ほっと一息。

庭先で二本のリングを眺めながら癒されていました。

 

プラチナで造形した柔らかなラインが、島の緑にすっと溶け込むような感覚が伝わってきます。

求めていた場所に辿り着いたような、確かな手応えのようなものを感じることができました。

 

島と響き合うリング。

お二人と分かち合っているのは、この柔らかで清々しい心音なのかもしれません。

 

見上げると、太陽の日差しが眩しくて、思わず目を細めてしまいました。

ほんと、まだ夏の続きみたいに暑い11月ですね。

お二人と始めたお会いした日のことを、懐かしく思い出しながら。

 

お二人のと指輪作りのお話は、一旦ここまでに。

リングには、これから刻印を施し、磨き仕上げ作業をして完成となる予定ですが、続きはまた別のお話で。

まるで寄り添い合うお二人のように、繋がりを感じる結婚指輪になると思いますので、楽しみにしていてください!

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

オーダーメイドのお問い合わせはこちらまで
hp@kei-jewellery.com
tel: 0997-47-3547

 

 

プラチナリングの輝き。永遠と刹那。猫と月。#屋久島でつくる結婚指輪

同じ場所に存在する、光と影のようなものも表現していたい。

 

メンズリングの表面には、大きくうねるラインを刻み込んだ

光の角度によって織りなされる明暗が、心に響く。

その輝きのコントラストが、プラチナの魅力であるように思う。

 

 

きっと私たちよりもずっと長く在り続けるに違いない。

プラチナリングを作ることは、永遠の輝きを生み出す作業でもある。

プラチナリングに巡る光。屋久島で結婚指輪を作ること #屋久島でつくる結婚指輪

 

そう考えてみると、お二人にお作りしている結婚指輪は、あるいは、月や星のように悠久の時間軸を持っているのかもしれない。

手の中にある小さなリングを眺めていると、それが同時に、今この瞬間を映し出しているようにも感じられる。

お二人が出会ったこと、そして屋久島と私とのつながりが、いっそう貴重なものに思えてきた。

 

夕暮れ時の空に、オムレツ形をした月を眺めた。

今、ここにあることにありがとう。

 

さて。

仕上がったフォルムの手触りが残るうちに、レディースリングの造形作業に取り掛かる。

彼女のリングも、同じプラチナで作っていくのだけれど、リング幅をぐっと細くし、繊細な印象に仕上げていきたい。

軽やかなつけ心地を意識し、リングの厚みも抑え気味に仕上げるのは、職人的こだわりで、ここだけの話である。

 

お二人と共有するリングのイメージが、まだ荒削りのプラチナの奥の方に、形として見えている。

ここからは一気に進めていけると思う。

 

 

秋になると、長い夜が楽しく感じられるものですね。

カボチャやサツマイモ、あと、あつあつのグラタンなんかも恋しくなる季節です。

 

みなさま、どうぞ素敵な秋の日々をお過ごしください。

月を眺めるネコを眺めていた、夕暮れ時のワンシーンでした。

 

 

屋久島でつくる結婚指輪

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プラチナリングに巡る光。屋久島で結婚指輪を作ること #屋久島でつくる結婚指輪

夜の間に雨が降った。

しとしと静かな雨が上がり、庭先に届き始めた太陽の光が、新しい一日の始まりを告げている。

モワッと湿度の多い、久しぶりに南国の香りを感じる朝だった。

 

 

まるで季節が緩やかに移ろうように、少しずつ制作の歩みを進めていくのは楽しい。

屋久島の季節を分かち合いながら、お二人の結婚指輪を作っています #屋久島でつくる結婚指輪

 

リングの表面に光が漂うような。水が流れるような。

お二人が選んでくれたデザインは、止まることのない動きを感じるフォルムである。

金属に動きや温度感を与えるのは、ずっと追い続けているエッセンスでもあるが、憧れはいつも庭先で眺める情景にあるように思う。

 

いよいよこれから本格的な造形作業を始めることになったプラチナリング。

作業机に向かう前に、緑の中で癒されておく。

 

暑い一日になりそうだった。

 

朝から一本の鉄鋼ヤスリを片手にプラチナを削り出し始め、やがて次の朝を迎え、その日の夕方である。

作業に夢中になり、丸一日以上が過ぎてしまった。

 

プラチナリングは大胆に削り落とされ、その周辺にはキラキラと小さな金属片が散らばっている。

表面には周囲をくるりと巡る何本かのラインが生まれ、そこに柔らかな流れのようなものを感じることができた。

 

それにしても、思いの外、力を使う作業だ。

ヤスリを握る左手の握力が弱くなってるのに驚いた。

 

作業机の上には、いくぶん目の細やかな鉄鋼ヤスリがもう一本用意されている。

それに持ち替え、さらにフォルムに洗練を与えていかなくてはならない。

工程は、ここでおよそ半分を過ぎた、といったところだ。

 

屋久島でつくる結婚指輪

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屋久島の季節を分かち合いながら、お二人の結婚指輪を作っています #屋久島でつくる結婚指輪

お二人とイメージしたリングが、手の中で少しずつ形になりつつある。

プラチナにはしっかりとした重みがある。

その確かな手触りを感じながら。

 

 

「初めまして」と、彼から最初にメールをいただいたのは、島に春の小花が咲き始める4月初旬のことだった。

それから夏にアトリエでお会いし、今こうして指輪を作っているので、お二人とはもう半年以上のお付き合いになる。

お二人とともに歩む日々。屋久島のアトリエから、結婚指輪作りが始まりました! #屋久島でつくる結婚指輪

 

そう考えると、作業机に向かう時間はとても短く感じられる。

秋の音色、屋久島と響き合う結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪

 

ちょうど今、屋久島サウスではコスモスが満開で、リングをお渡しする頃には、山茶花やツワブキの花が咲いているだろう。

これまで、ずっとありがとう。

一度だけの季節を分かち合いましょう!

 

 

さて、アトリエです。

お二人とご一緒する日々を大切に思いながら。

じっくりと時間をかけた下準備を終え、くるりとリング状にしたプラチナの両端を繋ぎ合わせる作業に取り掛かった。

 

酸素トーチの炎に包み、プラチナが真っ赤になるまで温度を上げていく。

繋ぎ目には融点の低いプラチナのかけらを添えておく。

ほんの数十秒の作業ではあるけれど、すべてのタイミングを見極め、慎重に火を扱わなくてはならない。

 

やがて、リングがある一定の温度に達すると、かけらが溶け出し、つなぎ目の隙間にすっと流れ込んだ。

そして、素早くリングから炎を離す。

先ほどまで真っ赤だったプラチナは、徐々に熱を失い、元の銀白色を取り戻ししていった。

 

 

作業がひと段落したところで、ドライブへ。

海沿いに車を停めて眺めたコスモス畑にむっちゃ癒された!

 

精巧であることが求められるジュエリー作りは、キューっと集中し過ぎてしまうことが多いので、豊かな自然に包まれる島の暮らしはありがたい。周りにはいつも花が咲き、ふわりと心を和らげてくれる。

 

気がつけば、また新しい気持ちになっている。作りたくなっている。

明日もきっと良くなるだろう。

山から海へと抜けてゆく風にゆらめくコスモスを眺めながら、この半年のことを何気なく思い返していた。

 

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秋の音色、屋久島と響き合う結婚指輪づくり #屋久島でつくる結婚指輪

秋の芳醇な色合いが島を包んでいる。

日暮れの時刻は、もう随分と早い。

昼から夜へと移り変わる頃、空に広がるグラデーションを眺めるのは、島に暮らして心待ちにしている時間かもしれない。

 

島の北部に暮らす彼もまた、同じ空を眺めているのだろうか。

これから結婚指輪をお作りするお二人に想いを馳せながら、海辺を歩いていた。

 

波打ち際でプラチナをそっと手に取ってみると、夕暮れ時の光と響き合う。

その瞬間、波音の中に溶けていくような気がした。

 

お二人の結婚指輪は光の煌めきだったり、海のリズムだったり、屋久島のかけらのような時間がモチーフになっている。

お二人と同じ喜びを分かち合うことができるのは、何よりも嬉しい。

それは、この島が与えてくれる祝福そのものなのかもしれない。

 

屋久島が紡いでくれた、素敵な繋がりにありがとう。

 

2本のプラチナは木槌で叩き、丸くリング状に整えていく。

コンコンコン、と昔ながらのリズムがアトリエに響く。

酸素トーチの炎に包み、プラチナを柔らかくして、また叩く。

時間のかかる手作業ではあるけれど、じっくりと進めていこう。

 

まだ暑い夏のアトリエで、お二人と一緒にイメージしたリングの姿が、今、少しずつ形になりつつある。

静かな幸せが胸に広がるのを感じながら、繰り返し手を動かしていた。

 

  

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