今年は夏のユリが花盛りで、今朝も庭に出てユリチェック。
ふと見上げたら、夏の日差しでいっぱいだった。
木陰に咲いたランタナ。
ハマユウに出会うとなんだかラッキーな気がするのはオレだけかな?
さてさて、アトリエでは春にしずくギャラリーに来てくれたお二人にお届けする結婚指輪作りが始まってます。
彼と彼女も植物が大好きで、静岡で自然農を営まれているほどなのですよ。
お互いに季節とともに暮らしがあるからだろうか、
やっぱり指輪のデザイン作りでも気が合うところが多かった!
自然の中に、そこにずっとあったような、そんな指輪のラインをイメージしながら、
まず準備したのはシャンパンゴールドの地金。
デザイン作りの際にシルバーで作ったサンプルリング。
そして、製図や寸法を書いたノート。
ノートに書かれたたくさんの数字には、お二人と一緒にデザイン作りした時間がぎゅーっと詰まってて、
この数字群を見ていたら、これまでのデザイン作りのいろいろが蘇ってきた。
日々の心地よさ+さりげない、でも印象的なオリジナリティー
というのがお二人と進めたデザイン作りのテーマでありまして。
そこから新しいアプローチのデザインも生まれてきました。
シンプルでプレーンなスタイルのメンズリング。
細部にオリジナルの装飾を加えるレディースのリング。
今回はメンズとレディース、少し異なる工法で作業をスタートさせることにした。
まずはメンズリング。
シャンパンゴールドに火を当てて、柔らかく焼きなます。
これでこれからの作業がやりやすくなる。
鉄の新ガネに当てて、コンコンと丸く造形を進め
火を当てる。
鍛金技法という昔ながらの変わらぬ作業であります。
一度進むと後戻りできない、緊張感の続く工程ではあるけれど、
火を使っているとなんだかホッと和らいだ。
シンプルなリングが大好き。
まるで木肌のよのように優しげな、シャンパンゴールド独特の色合いも大好き。
うん、彼にぴったりの素材だと思う。
まずは最初の第一歩。
彼女のリングは今、鋳造という作業を進めているところなので、
ここから先の造形作業は2本のリングが揃ってからまた始めることにしよう。
窓の向こうにリングをかざしてアウトラインを確認していると、
少しずつ、リングに息吹が宿り始めたのが感じられた。
始まり編