7月の初旬は梅雨のど真ん中で、アジサイ大きくなったなあと散歩道で眺めながら、お二人の結婚指輪を作っていた。
アジサイもそろそろバトンタッチの頃となって、そして制作がひと段落した2本のリングのこと。
オーダーメイドの作業では、お二人とのお話で生まれたスクエアシェイプ 、ゴールド、プラチナ、というようなキーワードを抱いて指輪を作るうちに、そこから生まれるオリジナルなデザインに興味を持つようになりました。
お二人の暮らしやスタイル、大切な想いを映すようにつくるデザインは、一人では考えつかないものがたくさんあって刺激になる。
最終的にはわたしのフィルターを通してジュエリーが出来上がることになるのだけど、そこには化学反応が生まれていて、想像を超えて出来上がる作品に今でもずっと夢中になっています。
そして、化学反応のもう一つ面白いところは、新しいデザインが誰かの目に届いて、気に入ってくれて、次のジュエリー作りでまた新しい化学反応が起こること。
今作っているジュエリーもそうやって途切れることのない繋がりの中で生まれているのだあ、と遠い目をしながら。。お二人の指輪を眺めています。
2.8mm wave ring in platinum
2.8mm、均一幅で作った彼のリング。
小さなリングの中にプラチナの確かな質感がありました。佇まいもよろし。
春のギャラリーで、サンプルリングを手にとって「このスタイル気に入りました!」とwaveのデザインに即決だったのが印象的でした。
彼女のリングと重ね合わせてみる。お揃いのものってなかなか身に付けることは少ないけれど、やっぱり好きだなあと思う。17.0号と8.0号のサイズの差もお気に入り。
スクエアシェイプ 、リング全体を柔らかな曲線が包み込むデザインです。
彼のプラチナリングは均一幅。イエローゴールド、彼女のリングには細いところ、太いところ、アウトラインに抑揚をつけて作りました。
え、これで完成ではないのですか??
そうなのです。実はこの向こうに大切な作業が待っているのです。
リングに、これまでとこれからを刻み込もう。
ワクワクしながらも、この続きはもう少し先のお話に。
二人の時間って旅のようでもあるなあと思いながら。
出会い編