ちょうど今ジュエリー作りのやり取りをしている皆さんや、ジュエリーツールショップのマスターから、東京の友人から、家族から、たくさんのメッセージいただきましてありがとうございました!
わたしも裕子さんも元気です。
昨日の昼過ぎから屋久島を襲った大雨は
6時間の間に379.0mmという驚異的な雨量を残し、
一夜あけた今朝もまだ雨が続いていた。
アトリエの窓からいつもは見えるはずの山々も、今日は真っ白な雲で覆われていた。
今回の雨は同じ屋久島の中でも地域によって、その雨量に大きな差があったようで、幸いこちらアトリエのある平内エリアはそこまで大きな被害はありませんでした。
今このブログを書いている朝の時点で、森からまだ帰ってくることのできない方々がたくさんおられますが、皆様の無事を祈りながら今日を過ごしています。(追記:5/19 18:00の時点で皆さん無事に救出となったようです。ありがとうございました。)
雨が随分小雨になったところで庭に出てみると、アジサイも元気で、
新しい花も咲き始めていた。
梅雨時になると毎年出会う月桃系の花を見つけて、
月桃が咲いて暑くなってきたら始めましょう!と沖縄のお二人と約束していた指輪作りを思い出した。
屋久島でもこの月桃、たくさんみることができて、お茶にしていただいてりしておりますが、沖縄ではムーチーというお餅もあるそうで、これはとっても気になるところ。ゴクリ。
さてさて、アトリエです。
すっきりと細身。スクエアシェイプのマリッジリング。
もちろんわたしも大好きなスタイルで、シルバーにゴールドに、これまでたくさんのスクエアリングを使ってきた。
そんな世界から愛されている普遍的な指輪デザインを、お二人のお好みや暮らしにフィットするようアレンジを施しながら作り進めています。
作業台の上にはいつものように鉄鋼ヤスリを1本、そして指輪を一つ用意して、いよいよレディースの造形作業が始まりました。
ガリガリとリングの表層を削り出すとゴールドの粉がどんどん集まってくる。
素材は彼と彼女がお揃いでシャンパンゴールドを選んでくれました。
お二人が気に入るデザインを探していたところ、わたくしweb siteを見つけてくれて、指輪作りの声をかけてくれたのが、冬の寒い2月のことだった。
それからデザイン作りが始まって、メールを通じてお話しするうちに、
彼女が裕子さんのことをストリート時代からずっと知っていて、なんと原画作品を持ってくれていることがわかったり!
「天王寺の歩道橋の上でカード並べているところに通ってました」
「え!ホントですか!!それ、オレも隣にいましたよ。」
ということは、今から15年前にはお会いしていたということなのか。。
なんとも不思議だったけど、妙に納得できるような、
つながり感じた瞬間もありました。
1日の終わりに生まれたアウトライン。
窓際に指輪を持っていき、色々な角度から眺めていたら、
島のグリーンが写り込んでいた。
リングの側面。うっすらと角度が付いているのがわかりますでしょうか?
片側から片側に。
急な斜面から穏やかに。
自然な流れをつけたのは、側面の面積を一部分広く取りたかったから。
こうすると、広い部分に石をセットするキャンバスができる。
うん。イメージ通りだ。
お二人と一緒に作ってきたアイデアがいよいよカタチになってきた。
お二人がいて、わたしがいて、屋久島があって、大阪のストリートがあって、
その続きにこの指輪があるのだなあと思うと、小さなゴールドのリングが奇跡のように思えてきた。
制作編