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初夏の屋久島、森の響きとお二人の結婚指輪作り。シャンパンゴールドとプラチナ、風と波、重なり合うリズム。

これは間違いなくお二人とご一緒できて新しく生まれたデザインだと思う。台風の中じっくりと進めてきた結婚指輪作りは造形作業がひと段落したので、今日はそのアウトラインとデザインにまつわる印象を。シャンパンゴールドとプラチナ、風と波、重なり合うリズム。

遥か沖で強く吹いた風は荒い風波を生み出し、何十何百キロもの旅を経て整ったうねりとなって海岸に辿り着く。水が動いているわけではなくて、水の中をエネルギーが移動しているという感覚の方が近しいだろう。そう考えると、あるいは、波も風も形を変えた同じものなのかもしれない。ジュエリーを造形しているときも、不思議なのだけれど、形の向こう側にある何かにずっと魅せられている。

シャンパンゴールドとプラチナが重なり合って、そして二つのリングが一つになる。これから始まる彼と彼女の時間のようでもあるなと、海の向こうに暮らすお二人を想いながら。

波は大きいときもあるし、フラットのときだってある。いつも違っていて、いつも新しい。時には思い通りに乗れないこともあるけれど、最近になってわかり始めてきたことがある。だからこそずっと夢中になれるのかもしれないな、と。

彼のリングの上に彼女のリングを重ね合わせてみた。ふと風の音が聞こえたような気が。金属に小さな息吹が宿ったのだろうか。なんだか力が抜けてゆく。紙やすりで細やかに磨き上げたシャンパンゴールドとプラチナの表面が穏やかに、そして力強い輝きを放っていた。

 

初夏の屋久島、森の響きとお二人の結婚指輪作り。一度だけの夏、一度だけの指輪作り

屋久島でつくる結婚指輪

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