空を見上げて、ああ今日はやたらと明るいなと気がつく島暮らし。昼と夜の間。満月の日に。
島にやってきて少しして、月や潮の満ち引きが暮らしの一部になっていることに気がついた。それは特別なことではなくて、どちらかというと必要な目印みたいな感じなのかも。みんな普通に空を見上げて暦のリズムを確かめている感じもなんだかよかった。
きっとこのリズムを知っているに違いない。結婚指輪をお作りしている彼とはお隣、種子島でお会いしたのである。
たしかに、月も海も、そして山々も、ここでは私たちを守ってくれているような大きな存在感がある。島暮らしにとても身近な存在だからなのだろう。そのような事象をジュエリーのモチーフにするようになったのはとても自然なことだったように思う。
さて、今日も島のリズムで。
しかしながら、指輪は身につけるものなので、つけ心地だったり長くお使いいただけるフィーリングを第一に造形を重ねてゆきたいところ。自然のエッセンスがジュエリーと出会う場所をいつも探し求めている。
金属の硬さが残っていたリングは鉄鋼ヤスリで思い切って表面を削り落としていった。少しずつ柔らかなタッチが生まれてきたように思う。さらにもっと。山々のラインを意識しつつも、有機的な質感を生み出してゆこう。
それにしても、手を加えるごとに息吹を帯びる瞬間を前にできることは作家ならではの喜びだなと思う。海の向こうに暮らす彼にも伝えたい気持ちが高まりつつ、今日はここまで。
満月だからというわけではないけれど、おやつにおは丸いケーキを。早くも夏真っ盛り感の7月をいかがお過ごしでしょうか?パッションフルーツやスイカも、スパイスの効いたカレーなんかも気になる季節ではありますが。大切な人とご一緒に、皆さま美味しい夏の日々を。
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