ミモザの模様を彫刻して出来上がったお二人の結婚指輪が、屋久島の緑と出会ってとても素敵だった。雨上がりのきらめきの中で幸せな心地に包まれた。
お二人の結婚指輪作りは屋久島の雨とともに。紫陽花ポコポコの美しい時間だった。
指輪作りを始める前にはアトリエでお会いできたのである。サンプルリングをお試しいただいてサイズを確かめたり、彼と彼女の空気感をキャッチできたのも良かった。
もうきっと五年以上かもしれない。実は彼女とはインスタグラムでずっと知り合っていた。結構長いお付き合いなのだ。それまではふわりとしていた繋がりが、こうして結婚指輪作りの時間をご一緒することができて、少しずつ確かなものに紡がれてゆく時間もまた愛おしい。
ちょうど東京で裕子さんの個展にきていただけたのも素敵なタイミングだったし、島の雨だったり、アトリエで一緒に眺めたハイビスカスも、オーダーメイドの作業自体も一つの物語なのだなと思う。巡り合いが幾重にもなって生まれたプラチナリングは小さな奇跡のようでもあるなと、これまでの色々を懐かしく振り返りつつ。
結婚指輪作りはひと段落だけれど、これからが新しい始まりなのですね。おめでとう、喜びあふれる日々を。
日差しが強くなってきたので、リングを手にとって眺めることにした。去年庭先に植えたミモザが風に揺られて、プラチナの表面に陰影が生まれてゆらゆら。日差しの中で感じる心地よい冷たさはプラチナ特有の爽やかさだろう。リング幅は4mmと3mm、お揃いデザインのプラチナリングだ。スクエアベースでありつつも表面に緩やかにカーブさせたのも優しいタッチで良かった。手作業の多いお二人のお仕事に寄り添ってくれるだろうか、と海の向こうをふと想う。
降り注ぐ夏の光。
そして彼女のリングに彫刻したミモザの模様を眺めて。ああ、なんだか愛おしい指輪作りの時間だったなあ。いつもお二人の大好きなフィーリングに包まれますように。
ハイビスカスの生垣には花がたくさん咲いたり。チョウチョも集まってきて、夢中に飛び交っていたり。なんて素敵!お二人の始まりには最高の祝福だなと感動でした。このままここでケースにリングを収めて海の向こうに届けることにしよう。
そしてまたいつの日か、このリングをつけたお二人とお会いできると嬉しい。なんとなくだけれど、そうなるような気もしています。
ご結婚おめでとうございます。
楽しい指輪作りをありがとうございました!
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